6 11月

島津正宗

-支部会員の枡田さんからご投稿いただきました-

           島津正宗

 
  先日朝日新聞日曜版に島津正宗に関する記事が掲載されていましたのでご覧になられた方も
いらっしゃると思います。最近では日本刀に関連する記事を新聞で目にする事が無く、
刀剣を愛する人間にとっては寂しい限りでしたが、久々の記事を興味深く読みました。
  この島津正宗は「享保名物帖」(長さ二尺二寸七分、代付五千貫)に記載されているもので、
古来から世に知られた名品の所在が百五十年判らなかったそうです。その島津正宗が昨年
さる篤志家より京都国立博物館に寄贈され、今回初めて公開されました。
  現在京都国立博物館に出陳されており、百五十年振りに名物と対面する事が出来ます。
ご興味のある方は十一月十六日まで見られるそうです。
  芸術新潮の十一月号京都国立博物館特集にも島津正宗が紹介されており、説明では、将軍家より
十四代将軍徳川家茂に降嫁した皇女和宮への引き出物として、天皇家にこの島津正宗と千両が
贈られたとあり、その後、天皇家に近い近衛家から島津正宗が世に出たとの事でした。
  行方の判らなかった百五十年の空白を推測してみるのも楽しいですね。勿論、この期間の空白は
島津正宗が無冠であることを意味しますが、これから國の重要文化財に指定される可能性は
充分考えられるのではないでしょうか。朝日新聞の紹介記事には国宝級とありました。
  写真で見た正宗の体配は身幅広く元先の幅差開かず、切っ先が伸びた南北朝期の姿です。
  是非京都まで出掛けて拝見したいものです。