12 8月

平成28年度 第3回 支部鑑定会・鑑賞会

静岡県支部鑑定会・鑑賞会の様子を齋藤さんからご投稿いただきました。
お忙しいところありがとうございます。

 夏の日差しが強く、まさに猛暑の中の8月7日に今年度第3回目の鑑賞鑑定会が
護国神社つつじ会館にて30名の会員が集まる中、開催されました。
 今回は 元日刀保 調査課長の岩田隆氏を講師としてお招きし、名刀5口を用意して
いただき、鑑賞と鑑定を行いました。
 入札は3本入札で午後1時から2時40分まで行い、その後、岩田講師から詳細な
鑑定刀の解説がありました。

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鑑定中・・

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鑑定中・・

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鑑賞中・・

 

 鑑定刀を簡単に紹介しますと、1号刀は堂々とした太刀姿の嘉暦年紀の備前景光
でした。ほとんどの方が長光に入札しており、講師から刃文が片落ち互の目であり、
地鉄が非常に精美な所から、長光より景光と鑑定して欲しとのコメントがありました。
 2号刀は一竿子忠綱写しの水心子正秀の刀でした。これは一竿子の特徴がよく
出ている剣巻き龍の彫がある為か、1本目は、一竿子忠綱に入札された方が
多かったです。水心子と一竿子の違いは刃から地にかけて裸沸がついているので、
ここを見落とさないようにとのことでした。
 3号刀は菖蒲作り脇差の源正雄です。ほとんどの方が 清麿一門に入札していました。
講師から清麿、栗原謙司信秀、正雄の違いについて詳細な解説があり、とても参考に
なりました。
 4号刀は金房政次の刀でした。これは今回一番鑑定が難しかった刀でした。
長さ2尺3寸で、身幅があり、重ねががっしりして、先反りが付いた体配で末古刀の
特徴が出ています。刃文が直刃に小さな互の目が交り、葉がよく入っているので
備前清光に入札した方が多かったです。普段は 金房の刀はほとんど見ることが
ないので、この一派の特徴を勉強する良い機会でした。
 5号刀は一平安代のがっちりした体配の刀でした。この刀に刃一葉葵の彫がなく、
安代の初期作とのことでした。講師から安代の一葉葵の切り方の特徴や桧垣鑢の
かけ方など刃文以外の掟を教えて頂き、とても参考になりました。

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講師の岩田先生解説中・・

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講師の岩田先生

 鑑定会のあと、有志による講師との懇親会を設け、そこで岩田さんから鑑定会での
勉強はで天位や地位を取ることが目的ではなく、その刀の位取り、その刀工の
時代による作風の変化、銘の切り方、鑢目などの特徴をよく覚えておくことが
大切ですと言われたことが印象的でした。
当日の鑑定刀と入賞者は下記のとおりです。
  1号刀 太刀 備前景光
  2号刀 刀  水心子正秀
  3号刀 脇差 源正雄
  4号刀 刀  金房政次
  5号刀 刀  一平安代

   天位   中村和人
   地位   枡田龍彦、齊藤慎一
   人位   長橋真澄