23 10月

平成28年度 第4回 支部鑑定会・鑑賞会

静岡県支部事務局の齋藤さんからご投稿いただきました。
お忙しいところありがとうございました。

すっかり秋らしくなってきた10月16日(日)に第4回目の鑑賞鑑定会が護国神社つつじ会館で
行われました。今回の参加者は15名(初心者講座参加者を除く)といつもより若干少なかった
ですが、皆さん真剣に3本入札による鑑定を楽しんでいました。

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鑑定会の様子1

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鑑定会の様子2

鑑定刀の解説は日刀保 副部長の日野原氏にお願いしました。講師から各鑑定刀の特徴を
ふまえた見方のポイントや青江によくある段映りの見方など、いままで知らなかったことなどを
教えて頂き、とても参考になりました。以下当日の鑑定刀を紹介します。

1号刀は腰反りのついた堂々とした生の姿の重要美術品の古伯耆真景です。ほとんどの方が
その体配、地鉄と小丁子風の刃文に焼き落としがあることから安綱に入札しておりました。
講師からこの太刀は平安末期から鎌倉初期の典型的な体配であり、この体配をよく覚えて
おいて下さいとのコメントがありました。

2号刀は身幅広く、元幅と先幅の幅があまりつかず、切先の延びた南北朝期の姿をした健全な
青江の刀でした。大磨上無銘の刀ですが、青江の特徴である板目に杢が交るチリチリした
独特な地鉄に段映りがたっている刀でした。皆さん、この特徴から、ほとんどの方が 青江と
入札していました。

3号刀は短刀の大左です。今回の入札では、これが一番難しかったです。いつも見ている
大左とは異なり、小板目にしまり心の直刃で帽子が小丸に返ることから、私は藤四郎吉光に
入札して「イヤ」でした。長さが7寸4分ですが、よく見ると、やや先ぞりがついており、ここが
鎌倉まで上がらないで南北朝期の体配で、このような大左もあることを覚えてくださいとの
説明があり、勉強になりました。

4号刀は長船家助の太刀です。これは、ほとんどの方が特徴をみて 備前刀の盛光などに
入札していました。よく見ますと、ややこずんだ刃文に処々尖った刃文が交り、地鉄も板目に
処々に変り鉄が交るなど盛光などの長船正系とはちょっと異なるところが見どころです。

5号刀は一平安代のがっちりした体配の刀でした。銘の切り方からこの刀は弟子の安在この
代作代銘とのことでした。ふだん見る安代の刀より荒沸があまり付かず、匂い口の広い直刃調の
刃文で おとなしい感じがする刀でした。

当日の鑑定刀と入賞者は下記のとおりです
   1号刀 太刀 真景
   2号刀 刀 (無銘)青江  
   3号刀 短刀 左
   4号刀 刀  備州長船家助
   5号刀 刀  一平安代

   天位   中村 和人 
   地位   八木 豊
   人位   齊藤 慎一